南高尾山稜紅葉狩り
紅葉には少し早かった2002年11月9日(土)南高尾山稜に行ってきました。
メンバーは、秋田、河村、滝、柳原、古田の5人。
それまでの寒い日々から一転、とても暖かな日でしたが、やはり時折吹く北風は冷たく、今年はこれでおしまいの意を強くしました。(雪降る1915mの山に小屋泊まりでアイゼンをつけて登った人たちには、何たる軟弱さとお叱りを受けそうですが)。
すれ違う人も数えるほど。 ザックしか見えませんが、左から 秋田、柳原、滝、河村君。
ベンチに広げたマスター茶のバー、敷詰めた枯葉が趣を添える。 うわさのウォッカマティーニ with レモンピールのツイスト
今回は写真が4枚しか取れていませんし、集合写真も参加者の顔が写っているものさえありません。女性の参加がなく写真をとる動機が個人的になかったことが理由の一つであることは否定いたしませんが、私のデジカメの調子が悪くなったことと、カクテルでいい気分になってしまい写真なんて小さいことはどうでもよくなったことが大きな原因です。柳原君が撮ってくれた銀塩写真をスキャナーで取っていつか追加掲載します。
ところで、参加いただいた皆さん、昼食後、誤動作を繰り返した私のデジカメは、下山後、何の問題もなく動作しています。もしや、これはあの超自然的力のなせるわざ!?

さて、高尾駅から大垂水峠近くまでタクシーに乗り、歩道の時々途切れる国道20号(甲州街道)の脇を10分ほど歩いてやっと登山口へ。しばらくは、車が坂道でアクセルをふかす騒音が耳障りでしたが、道が右にまいて甲州街道から離れるととたんに静かな秋の山に変わります。
前回の高尾山・城山の喧騒とは打って変わって、すれ違う人もまばら。紅葉には少し早かったのですが、少し黄色に変わりかけた葉っぱが木漏れ日を柔らかくし、気持ちのよい山行となりました。今回の最高点は大洞山の539Mですが、実際は頂上をまいてしまったため、520Mくらいが最高点。135Mくらいの登りというのんびりとした行程でした。

昼食をとる予定だった中沢山過ぎの、ガイドブックによると“眺望がよく休憩に絶好の場所”が、すれ違うのがやっとの細い道わきにベンチが幾つか並んでいるだけだったため、落ち着いて昼食をとれる場所が見つかるまで、さらに30分も歩かねばなりませんでした。
我々山の会首都圏支部の山歩きには必ずミステリアスな出来事が伴っているようで。
腹を空かして弁当を広げる場所をさがしていると、細い尾根道の脇に5メートル幅10メートルの長さ、2〜3メートルほどの高さに土が盛り上がり、大きな岩が幾つか上に突き出しているところがあり、人目はないしここでいいやとザックをおろしかけてとき。上空からゴーと腹を揺るがす音が近づいてきて来て何秒か後、突風が周りの杉を揺さぶり、杉のあのトゲトゲした枯れた葉がまるであられかヒョウのようにあたり一面に降ってきました。
我々は杉の葉が襟元から下着の中にまで入り込むに任せて立ちすくむだけです。杉の葉の嵐は長くは続かなかったのですが、この場所は早く離れたほうがいいと思わせるには充分不気味でした。後でメンバーと思い返してみると、その昔なにやら祭事が行われていたんじゃないかと疑いたくなる不自然な地形だったし、胡坐をかいて昼飯を取るような場所じゃなかったのじゃないかと。

ともかくあんな突風はあの時だけだったわけで、単なる偶然と片付けるが当然と思う反面、釈然としないものが残ります。カメラは一時的に動かなくなるし、私は翌日から熱が出て寝込んでしまうし。

さてさて、枯葉が敷詰められた普通の開けた場所を見つけた後は、昼飯を早々に済ませ早速、バー・茶のオープンであります。ウォッカにハーブ入りワインのなんとかとオレンジ、グレープフルーツ、リキュールが並び、マスター茶のシェーカが振られます。
ウォッカマティーニ:甘さを排した大人の味でした。
スクリュードライバー:酔ってしまって後は味を覚えていません。
ソルティドッグ:塩の味は覚えてますが、、、

街では当たり前のものを、非日常的な環境で実現する楽しみはアウトドアの醍醐味の一つであります。キリッと冷えたウォッカベースのカクテルは野趣味が加わって格別でありました。“今度はカクテルをシェークするか”と最初に言い出したときは冗談だったという河村君に深謝。

次回は、2003年4月中旬に桜のきれいなところを企画します。

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